2021/08/19 13:11

6年生の夏休み。
7人で登った学校の裏山。
かき氷屋さんで、ひと休み。
イチゴにしようか?
あずきにしようか?
カルピスもいいなぁ。
すると、お店のおじさんがやって来て
ヒマワリみたいな笑顔でこう言った。
1人ずつ違うのにして、
分けっこはどうだい?
そして7つの味が、
あの夏の想い出になった。
あれから10年。
あの味が恋しくて
1人山頂へ向かった。
すると、あのヒマワリおじさんが
大盛りのかき氷を運んでくれた。
それは七つの味の
「虹色スペシャル」だった。
おじさんは、
あの夏と変らぬ笑顔で
こう言った。
お店を閉めることにしたんだよ。
だからね、これ特別サービスだよ。